安田准教授による情報入試解説記事がオンライン掲載

 本学部の安田豊准教授による執筆記事『試作問題「旧情報(仮)」の第4問に見る「ネットワークとセキュリティ」問題の工夫』が、情報処理学会の学会誌「情報処理」連載記事《連載:教科「情報」の入学試験問題って?》でオンライン掲載されました。

 2025年度の大学入学共通テストから、高校の新課程に対応した入試となり、教科「情報」に対する試験科目が導入されます。京都産業大学情報理工学部では、2017年度入試から、情報科目に対応する筆記試験をAO入試(総合型選抜入試)の1つとして実施してきましたが、同様に個別に情報科目を入試に課してきた大学の学部学科はごくわずかでした。この2025年度の大学入学共通テストからは、国立大学の入試にも情報科目が必要となるため、受験生の多くがこの情報科目の試験を受けることになります。日本では、これまで本格的な情報教育および入試を大規模で行って来たことがなかったため、高校での科目実施はもちろん、高校や塾などでの受験指導や高校生自身の勉強として理解すべきポイントがわかりにくかったり、受験対策が取り辛い状況になることが予想されます。そのため、情報処理学会では、試験内容の形式や理解すべきポイントなどを解説していく連載記事《連載:教科「情報」の入学試験問題って?》を学会誌「情報処理」に連載しています。

 今回、2023年11月号に掲載の本学部安田豊准教授による記事では、大学入学共通テストの試験問題として公開されている試作問題のうちから、ネットワークやセキュリティに関する事項の問題について解説しています。ここでは、出題側の視点はもとより、高校教員の視点や受験生の視点でのコメントも書いています。いずれにしろ、単に知識を問うだけの分野ではないことがよくわかる試作問題とその解説です。2025年度入試以降の大学入学共通テストを受験する方はぜひともこの安田豊先生の解説、および数々の連載記事を読んでもらえるとありがたいです。

 また、安田准教授は、この連載記事では2022年2月にも『「情報通信ネットワーク」分野の問題』を執筆しています。こちらは、2024年度大学入学共通テストまで実施されてきた試験科目「情報関係基礎」におけるネットワーク分野の問題解説です。この時点でも単なる知識ではない理解を求める試験である旨が述べられています。このように、センター試験時代からあった情報系入試科目は、大学入学共通テストのコンセプトとして導入された「思考力」や「判断力」がそもそも求められてる分野であることもぜひ知ってもらいたいところです。なお、安田豊准教授は、情報処理学会が高校の教科「情報I」向けに公開しているMOOC教材(動画教材)IPSJMoocの第4章の作成に携わっています。このISPJMoocは、高校生はもちろん、高校で情報科を担当する教員の皆さんにも参考にしてほしいものです。ぜひご覧になってください。


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